『NEWTYPE ニュータイプの時代』(山口周著)を読んで考えたこと。(その2)
こんばんは。
- 作者:山口 周
- 発売日: 2019/07/04
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
さて、『ニュータイプの時代』(山口周著)を読みました(つづき)。
本書15章「専門家と門外漢の意見を区別せずフラットに扱う」
オールドタイプは専門家の意見を重視して、
ニュータイプは素人の意見もきく、
特徴があるそうです。
普通に考えると、問題解決をしようとするときは
その道のプロ、専門家に聞きますよね。
たぶん、専門外の素人には聞かないはずです。
でも、専門家はある分野の経験と知識が豊富とかで
すごそうですが、実際はそうでもないようです。
例えば、本書P226に紹介されています。
「専門家はぶっちゃけ、本当に能力があるのか」という論点について、
さらに大規模な検証を行ったのがカリフォルニア大学ハース・スクール・オブ・ビジネス
のフィリップ・テトロックです。テトロックは、大学・政府・シンクタンク・メディアで活躍する著名な専門家を
284人集め、彼らによる経済や社会に関する将来予測を2万7450も収集し、その結果を検証しました。
結果は、同様にやはり「惨憺たる」ものでした。
あと、GAFAをはじめとした企業はここ20年間に創業されてます。
最初は、アマゾンなんかもそうですが、自宅のガレージから素人同然で出発しています。
一方、既存の大企業は「専門家」を多数抱えていました。
結果、GAFAのぼろ勝ちです。
専門家が機能していない理由としては、
一つ目は「専門家の評価がむつかしい」
二つ目は「VUCA化して知識・経験の陳腐化が速い」
ことがあげられています。
まず、一つ目。
専門内容が高度で細かすぎて、理解して評価できる人が少ないので、
「評価不全」となっている。
2つ目については、世界の変化が激しくてVUCAで予測がむつかしくて
専門知識を先取りして勉強することができない。
一方、門外漢の集団からなるクラウドは膨大な人から、
どこかしらに最新の知識を持つ人がいる。
例えば、SPE(太陽フレアが発生すると高エネルギーの粒子が発散される現象で、
宇宙空間にいる人や機材に悪影響を与えるおそれがある)の予測にNASAが35年かけてたけど、
できなかったそうです。
この課題を門外漢の無線技士が発生の8時間前なら85%、
24時間前でも75%予測できるそようになったとのことです。
なので、これからは「この道何十年」の専門家よりも
クラウドに解決策を求めていくのがいいのかな、と思います。